十六日桜
ヤマザクラ
市指定天然記念物
(松山市御幸1丁目)
御幸1丁目の天徳寺境内と桜ヶ谷の吉平屋敷跡にあり、ヤマザクラの早咲きの品種で、旧正月16日頃に開花するというので、この名がある。
寛保3(1743)年出版の菊岡占涼著「諸国俚人談」に出てくるほど古くから有名であり、伝説は種々あるが、小泉八雲が「考子桜」として世界に紹介したので、よく知られるようになった。
この地に住み、長く病床にあった父が桜の花を見たいと願うので、子の吉平が庭の桜に祈ったところ、寒中の1月にもかかわらず、16日に花が咲いた。この奇跡により老父は以後長寿を保ったという伝承がある。
十六日桜の古いものは戦前山越の龍穏寺にあったが、戦災で焼け枯死した。現在前記2ヶ所のものは、龍穏寺からの株分けが元であるといわれているが、花期も遅く、初代の十六日桜の形態を保ったものではなく、実生による変異品種のようである。
(松山市公式ホームページより)
撮影日 2007年3月3日(5分咲き)
吉平屋敷跡
撮影日 2007年3月10日(満開)
吉平屋敷跡
撮影日 2007年3月10日(満開)
天徳寺境内